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『時の旅人』
アリソン・アトリー 岩波少年文庫 ![]() ペネロピーは静養のため、ロンドンから母のおばであるティッシー大おばの家、サッカーズ農場へ行くことになる。 そこは16世紀、スコットランドの女王メアリーを巡る、ある脱出計画が画策された家でもあった。 ペネロピーは300年の時を超え、その当時のバビントン家の人々と交流を持つのだった… いかにもイギリスの物語という感じです。 景色や草花の描写が美しい上に、香りまで漂ってくるようです。(実際知っているハーブはほとんどなかったけど(^^;ゞ) そういう点や過去の人々との交流という物語からも、読んでいると、『トムは真夜中の庭で』(これもオススメ)や『グリーン・ノウ』シリーズを連想しました。 「中学生以上」という児童書ですが、大人も充分楽しめます。 というより、大人にこそ読んで味わってほしい物語です。 ラストの切なさには、思わず涙ホロリです。 しかし、300年の時を越えて、過去の人々と交流するというストーリーは、石造りの家ならではの発想かもしれませんね。 日本だったら・・・座敷童子?(^_^;) |
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『有頂天家族』
森見 登美彦 幻冬舎 ![]() 京都を舞台に、狸・人間・天狗が引き起こす珍騒動。 主人公は狸。 人間社会に馴染んでいる狸と天狗の様子が実しやかに描かれるのですが、舞台が京都だと「さもありなん」と思えるから不思議です(笑) 同じ作者の『きつねのはなし』とは違って、こちらは軽妙な語り口の愉快なお話。 同じ人を化かすものでも、きつねだと何だか恐ろしいけれど、狸だとおマヌケな感じがするのは何故でしょう。 その、人間が「狸」と聞いて連想する、おマヌケで愛嬌たっぷりな様子が物語の中で思う存分発揮されています。 後半は意外にも手に汗握る展開。 しかし、バカバカしさの中にも、愛すべき狸たちの家族愛が描かれていて、これがなかなかによいのです。 気負わず、気楽に楽しめる読み物として、どうぞ。 |
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『ハリー・ポッターと死の秘宝』
J.K.ローリング 静山社 ![]() ダンブルドアからの遺品を受け取って、分霊箱を探す旅に出るハリー、ロン、ハーマイオニーたち。 ハリーとヴォルデモートとの対決の時が、刻一刻と近づいていた・・・ はぁ〜、終わった〜・・・というのが、読後すぐの率直な感想です。 積読状態の本がたくさんあるので、いつもなら、1冊読み終わればすぐ次の本にとりかかるところですが、今回はさすがに、しばらく他の本を読もうという気が起こりませんでした。 『ハリー・ポッターと賢者の石』を初めて読んだのは、2000年1月のこと。 続きは、1年に1冊ずつ刊行し、7巻で完結すると知ったとき、私は一体いくつになっているんだ?と思ったものですが、長い年月をかけて語られた物語は、幕を閉じました。 これまでも、細かく張られた伏線や数々のどんでん返しに驚かされてきましたが、最終巻も、これまでに語られてきたことが見事に収束されて、納得しつつ驚愕しつつ、そして一抹の寂しさを感じながら、読み終えました。 以下、ネタバレを含む読書感想です。 |
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『しゃばけ』 『ぬしさまへ』 『ねこのばば』
畠中 恵 新潮文庫 ![]() ![]() ![]() 『おまけのこ』 ![]() 江戸有数の廻船問屋長崎屋の若だんな・一太郎は、体が弱く外出もままならない。 そんな若だんなが何より大事という長崎屋の手代・仁吉と佐助は、人の姿はしているが、実は大妖怪。 普通の人には見えない妖を見ることが出来る若だんなと若だんなを慕う妖怪たちが、花のお江戸で起こる難事件を解決するシリーズもの。 実は、『しゃばけ』だけは以前にも読んだことがあり、読んだのは今回で2回目です。 3年ほど前に初めて読んだ時、残念ながらあまり面白いと思いませんでした。 こういう話は嫌いじゃない、それどころか好きなジャンルのはずなのに、自分でも不思議だったのですが、どうしても物語にのめりこめないのです。 主人公と妖が云々という設定は、漫画ではよくあるもので目新しくもないし、漫画だと今市子さんの『百鬼夜行抄』がキャラクター、ストーリーともに大変面白く、大好きな漫画なので、無意識の内に比べていたのかもしれません。 それで、大人気シリーズというのに、その後の話も読んで来ませんでした。 今回、借してもらって『おまけのこ』まで読破したわけですが、、、好きな人にはごめんなさい、やっぱり、ダメ。 毎回繰り返される「甘やかされている」だの「妖たちと世間常識とのズレ」だのの件は少々くどく、言わずもがなな感じがするし、おそらく「可愛い♪」と読者には人気絶頂であろう鳴家(やなり)たちにも、魅力を感じないのです・・・(_ _;) (『百鬼夜行抄』の尾白・尾黒― 胸を打つはずの若だんなの決意や言葉にも、感情移入できず感動できない・・・(T-T) さぁ、ここは感動するところだよ、と思うものの、気持ちが付いていかないというか・・・ 世間一般にはこんなに人気があると言うのに、私には合わないみたいです(悲) でも、江戸の捕物帖としては面白かったし、『ねこのばば』あたりからは、文章に慣れてきたのかそれなりに面白く読めるようになりました。「何でそんなんでわかんねん」とツッコミたくなるところもありましたが(笑) それに、江戸の情景などがきちんと描かれているので、そこはすごいと思います。 (なんちゅう感想や(^^;ゞ) |
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『たそかれ 不知の物語』
朽木 祥 福音館書店 ![]() 『かはたれ』の続編。 八寸が麻と別れてから4年。 八寸は再び長老からの命を受け、人間の世界へ行くことに。 その命とは、長年、学校のプールに住み着いている河童・不知を連れて帰ってくること。 学校のプールが直に壊される上に、不知は、月読の一族という霊力の強い河童一族の直系だからだ。 身につけていれば姿を隠していられる“見え隠れの珠”を授かって、学校へ向かった八寸だが、麻によく似た女の子を見かけて・・・ うぅぅ、今回も涙ボロボロです。 バラバラになったピースをつなぎ合わせていくように、河童と人間に関わる過去の出来事を知る内に、不知がプールを離れられない理由が明らかになっていきます。 そして、今に残る戦争の影が、実に見事に浮き上がって来るのです。 麻ちゃんのおじいちゃんの言葉、校長先生の言葉が心に沁みます。(ノートに書き留めたくらいだよ) 人間よりはるかに長生きする河童の不知が待ちつづけた時間の長さ、その長さの分だけ不知の望みの深さを知った八寸や麻ちゃんたちが、その望みを叶えようと一生懸命になる、その姿に感動し、不知の意地らしさと切なさに、思わず号泣・・・ 児童書といって侮るべからず!えらく切なく感動的な物語でした。 |

















のりこ(12/02)
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rei☆azumi(12/02)
ふく*たま(12/02)
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